はじめに考えてから、しばらく時間が経った後で、ふいに考えの方向性の鉱脈を見つけることがある。

煮物を作るときも、材料を入れて、みりんだの日本酒だの醤油だのを入れて、火にかけてコトコト煮込まなければならない。

火にかけずして煮物を完成させることはできない。

また、煮物は強火で一気に煮込むことも推奨されない。

強火で煮込むと、中まで火が通らないこともあるし、型崩れすることもある。風味が必要以上に飛んでしまうこともあり、「おいしい煮物」ができないだろう。

だから、おいしい煮物を作るときは弱火でコトコト煮込まなければならない。

読者の中で料理をする人は、「強火で火にかけている時はそれを覚えているが、弱火で火にかけている時はそれを忘れてしまう」ということはないだろうか?

思考も同様で、それについて熱量高く考えていない場合は、「脳はそれを考えているが、意識としてはそれを考えていると思っていない」状態になるのである。

だから、おいしい煮物を作るときには、材料や調味料も重要なのだが、「弱火にかけて待つ」ということがもっと重要なのである。

同様に、思考というのはアイデアが降ってくるのを待つことなのである。

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